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バーチャルが持つ可能性と必然性

2020年春以降、世界中を騒がせた新型コロナウイルス。
コロナの感染拡大は人々の暮らし、経営、事業、業務形態など、さまざまな分野へと影響を与えています。

特に人が密集する展示会やコンサート、セミナーなどのイベントは軒並み中止・延期とされてきました。
しかし、そんなコロナ禍だからこそ急速に成長を遂げたイベントも存在します。

今回はwithコロナの状況下で発展を遂げたイベントを紹介していきます。


【VRイベント】

まず紹介するのはVRイベントです。

VRとはバーチャル・リアリティの略で、日本語訳すると「仮想現実」または「人工現実感」となります。
VRでは専用のゴーグルを着用することで、現実ではないが限りなく現実に近い体験を味わうことが可能です。

もともと医療現場やゲーム・映画などのビデオ鑑賞で利用されていたVRですが、コロナ以前はそこまで普及しているとは言いがたいものでした。
しかし、感染防止に努めるコロナ禍において、自宅にいながら他人と接することができるVRは注目を集めています。

■VRイベントの魅力は?

VRイベントの魅力は自宅にいながら他者との空間共有が可能なことです。
コロナの流行により、他人とリアルタイムでイベントを盛り上げるという機会は激減してしまいました。

そんな状況下でも仮想空間上で人が集まり、交流を図れることこそVRイベントの魅力です。
事実、VRイベントの開催を手掛ける「cluster(クラスター)」の代表取締役・加藤直人氏は「新型コロナの発生後、問い合わせが10倍に増えた」と発言しています。

コロナ禍で人との交流が減ってしまったからこそ、VRイベントの需要が高まってきました。

(参考:日経XTECH【「問い合わせ10倍」、イベント中止で企業殺到のVRイベント 魅力は「空間共有」にあり】)

■VRイベントの実例を紹介!

コロナ禍において注目されるVRを利用したイベント。
では、実際どのようなVRイベントが開催さているのでしょうか?

実例を紹介していきます。

■バーチャルアイドルと楽しむ仮想空間ライブ

仮想空間ライブはVRプラットフォームを通して、バーチャル空間のアイドルとライブを楽しめるイベントです。
実際にアイドルが目の前にいると錯覚してしまうほどの臨場感味わうことができます。
VRならではのド派手な演出も仮想空間ライブの魅力です。
ライブ映像はバーチャルイベント空間を提供する会社や、映像配信サービス各社で配信されています。

■世界規模のVRイベント「バーチャルマーケット」

バーチャルマーケットは株式会社HIKKY主催のVR展示即売会です。

仮想空間内のイベント会場で、アバターやVR内で使用可能なアイテム、リアルの商品などの売り買いができます。
それ以外にも仮想空間内で乗り物に乗ったり、来場者同士の交流などもおこなわれています。

日本でもコロナの拡大が進んでいた2020年4月~5月の12日間に渡って開催された「バーチャルマーケット4」では、来場者50万人を突破し、過去最大の盛り上がりをみせました。

自宅のVR機器やPCから気軽に参加可能で、しかも期間中は24時間開催なので海外からの来場者も多かったようです。
バーチャルマーケット公式サイト


【バーチャル留学】

次に紹介するイベントはバーチャル留学です。

バーチャル留学とは、インターネットを通じて海外の学生との交流や講義の受講ができる留学体験イベントです。
「もともと留学を予定していたがコロナの影響で断念するしかなくなった…」、そんな悩みを解決してくれます。

海外ではもともと普及していたバーチャル留学ですが、コロナ以前の日本では聞き馴染みのないイベントでした。
しかし、入国制限が厳しくなったコロナ禍において、自宅から留学体験が可能なことから日本でも注目を集めています。

■バーチャル留学の特徴は?

バーチャル留学の特徴として以下の3点が挙げられます。

  • コスパが良い
  • ビザの取得が不要
  • 自分に合ったプランを選べる

それぞれ詳しく解説していきます。

■コスパが良い

バーチャル留学は海外留学よりも費用がかかりません。
実際現地に赴く海外留学の場合、渡航費や大学の施設料、予防接種代などさまざまな費用がかかります。

それに比べバーチャル留学は月々の授業料しか費用がかかりません。
バーチャル留学は海外留学よりもお手軽に挑戦できます。

■ビザの取得が不要

バーチャル留学は実際に海外へ行くわけではないので、ビザを取得する必要がありません。
申請料や取得手続きなどの面倒な作業がないのは大きなメリットです。

■自分に合ったプランを選べる

バーチャル留学は世界各地で開催されているプランの中から、本当に自分に合ったプランを選択可能です。
海外留学の場合、予算やビザの関係である程度留学先が絞られてしまいます。
しかし、自宅で受講するバーチャル留学ならそれらの障壁がないため、自分が本当に受講したいプランを選ぶことができるのです。


コロナ禍ではバーチャルイベントの需要が高まっている

今回はコロナ禍において成長を遂げたイベントを紹介していきました。
人同士の繋がりが薄れがちなコロナ禍では、仮想空間で他人と繋がれるサービスの需要が高まっています。

コロナの感染拡大で大打撃を受けたイベント業界だからこそ、新たなイベントスタイルを確立することで、他との差別化を図れるのではないでしょうか。

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