地方創生ってそもそも何!?イベント業界との関りは!?
「地方創生」という言葉を、皆さん、テレビや新聞などで一度や二度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、人々のライフスタイルが変わり、地方への移住などがより注目されている今、「地方」は大きなキーワードとなっています。
地方を盛り上げることが、大きなビジネスチャンスにつながるかもしれません。
しかし、そもそも「地方創生」って何なんでしょう?
そこにイベント業界はどう関わればいいんでしょうか。
「地方創生」と「イベント業界」について解説します!
■地方創生とは?
第二次安倍内閣時代の2014年に始まった地方活性化を目的とした政策が「地方創生」。
今では一般的に使う言葉としても浸透していますが、具体的にどんなことを指すのかと言われると、ぼんやりしていて捉えにくいでしょう。
「地方創生」の概要をご説明します。
《「地方創生」の成り立ち》
「地方創生」とは、東京へ一極集中することにより地方の人口が減っている状況を打開し、将来にわたって活力ある日本社会としていくための一連の政策のことを指します。
基本方針となるのは「まち・ひと・しごと創成期ビジョン」と呼ばれ、それを実現するために2014年に制定されたのが「まち・ひと・しごと創成期総合戦略」。
この「まち・ひと・しごと創成期総合戦略」は目まぐるしく変化する社会状況に合わせ、何度も改正されてきています。
「まち・ひと・しごと創成期総合戦略」という名称からもわかるとおり、「地方創生」においてキーワードとなるのが「まち」「ひと」「しごと」です。 この3つのキーワードが上手く作用した時に「地方創生」に成功していると言えるでしょう。
《地方創生の4つの基本目標》
地方創生には、下記の4つの基本目標があります。
・地方で安定的な雇用を創出する
・地方への新しいひとの流れをつくる
・結婚・出産・子育ての希望を叶える
・安心して暮らせる魅力的な地域をつくる
この4つを基本として、それぞれの地域に合った目指す将来像を描き、それに向かって各自治体が中心になり取り組みを進めているのです。 例えば高知県であれば「地産外商が進み、地域地域で若者が誇りと志を持って働ける高知県」、山形県であれば「人と自然がいきいきと調和し、真の豊かさと幸せを実感できる山形」といったように、それぞれの自治体が目標を定めています。
《「地方創生」の成功のポイントは!?》
しっかりとした予算があることや、アイデア、地域の人々の協力など、「地方創生」成功のためのポイントはさまざまですが、最も大切なのは「地域の魅力をちゃんと伝えること」ではないでしょうか。
まず、魅力的でないと人は集まりません。
魅力を伝える方法とは?
SNSでのこまめな情報発信など、Webを活用することは今の時代には欠かせません。
しかし、一番大きな効果は「体験すること」でしょう。
実際に楽しかった、人が集まった、そこから新たなつながりができた。
こういったムーブメントが活性化には必須となってきます。
人を集める、となると真っ先に思い浮かぶのが「イベント」ではないでしょうか。
■イベントでの「地方創生」成功例
では、実際にイベントを通して地方創生が成功した事例をご紹介していきます。
《岐阜県可児市「『チャンバラ合戦–戦IKUSA-』で山城をPR」》

可児市では、山城のPRを地方創生につなげています。
この地域では就職や結婚を機に地元を離れる若者が多いため、まちづくりに関わる若者が少ないことが課題でした。
そして、可児市にあったもうひとつの課題が「城跡の活用」。
「城跡」というのはどうしても地味な存在のため、よっぽどの歴史マニアでないと興味を示してくれないという悩みがあったそうです。
そこで出てきたアイデアが体験型歴史アクティビティ「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」を年間通して開催するというもの。
スポンジでできた刀で相手の腕についているカラーボールを落としあうというゲームで、チームで戦うという点も面白い点。
城跡でチャンバラ合戦というこのイベントは大きな話題になり、これまでにのべ1万人が参加する大人気アクティビティとなりました。
運営主体を地元住民が行うというのもこのイベントのポイントです。
《新潟県十日町市「十日町スポーツコミッション」》

十日町市では、シャッター通りとなってしまった商店街の活性化のため、シャッター通りをメイン会場とするウォーキング大会などを企画。
スポーツと商業をかけあわせたイベントを多々開催しています。
■イベントで地方創生を目指そう!
地方創生について、イベントと地方創生の関りについてご紹介しました。
イベントには地域の魅力を引き出す力があります。
また、デメリットといえることも魅力に変えてしまうことも時にはあります。
ここならでは、ここでしかできないことを見つけられれば、大きな可能性を秘めているのです。
しかし、これは常にその地域の中にどっぷりといる自治体では思い浮かびません。
客観的な視点で、地方創生を成功させましょう!