新型コロナウイルスのワクチン接種開始!「ワクチン」を打つ意味や開発の歴史を解説
ニュースなどで毎日のように目にする「ワクチン」の文字。
赤ちゃんの頃から誰もが当たり前のように病院で予防接種を行うワクチンですが、その安全性やワクチンの意味をしっかり理解して接種しているでしょうか。
新型コロナウイルス感染症に対抗するワクチンが登場したことも含め、ワクチンの発祥や日本でのコロナワクチンの動向などを詳しくご紹介します。
■感染症に対抗する「ワクチン」とは

日本では一般的に「予防接種(予防注射)」として広く接種されているワクチン。
ワクチンは、ウイルスや細菌など病気の原因となる病原体から作られたものです。
病原体を弱くしたり無毒化したりしてからわざと体の中に入れ、ウイルスや細菌と戦う「免疫」を作るという仕組みです。
ワクチンを接種しておくと、もし病気にかかっても症状を軽くできたり、他の人に病気を移しにくくなります。
自分を守るだけでなく、周りの人も守ることができるのがワクチンです。
■ワクチンの歴史
ワクチンのはじまりは、1796年にイギリスのエドワード・ジェンナー医師が「天然痘」の予防法として種痘を発明したことです。
イギリスで流行っていた牛痘に感染した乳しぼりの女性は、天然痘に感染しないことが知られていました。
ここからヒントを得たジェンナー医師は、牛痘によってできた水膨れの液体を用いて、最初の天然痘ワクチンを作りました。
参照:NIID 国立感染症研究所
【https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/445-smallpox-intro.html】
■ワクチンで防げる病気

日本では注射によるワクチン接種が一般的ですが、そのほかにも生ワクチンの経口摂取や、BCG(ハンコ注射)のように特殊な注射もあります。
20種類近くのワクチン接種が可能ですが、その多くは定期接種として決められた年齢で予防接種を行います。
・BCG
・風疹、麻疹
・百日咳
・破傷風
・ポリオ
・日本脳炎
・肺炎球菌
・ロタ
・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
など、さまざまな病気をワクチンのおかげで防ぐことが可能です。
■新型コロナウイルス感染症ワクチンについて
中国で初めて原因不明の肺炎が発生したのは2019年12月、その後2020年1月に「新型コロナウイルス」が初めて確認されました。
参照:NHK
【https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/chronology/】
そこからワクチンの開発が急ピッチで進められ、初めて一般の方に接種されたのが2020年12月8日のこと、ウイルスの初確認から1年にも満たないスピードで接種が始まりました。
参照:日テレNEWS24
【https://www.news24.jp/articles/2020/12/08/10781819.html】
通常のワクチン開発は何年もの年月と莫大な費用を必要とするため、首を長くしてワクチン接種を待ち望む人も少なくありません。
参照:米国研究製薬工業協会(PhRMA)
【http://www.phrma-jp.org/wordpress/wp-content/uploads/old/library/vaccine-factbook_j/2_Vaccine_Development_and_Implementation_jp.pdf】
平均10~15年かかると言われているワクチン開発ですが、1年にも満たない期間で接種ができるようになったのは、決して開発を急いで工程を省いたわけではありません。
■コロナワクチンが早く開発された理由

まず、新型コロナウイルスワクチンがスピーディに開発された理由を見てみましょう。
・開発着手までの速さ
・これまでの知見
・各国政府や国際機関の協力
参照:ヒューモニー
【https://humonyinter.com/column/med/med-38/】
原因不明の肺炎が確認されてから、わずか数日でワクチン開発に向けた動きがあったといいます。
そして何より、これまで行われてきた数々のワクチンや治療薬の研究データ・知見が大いに役立ち、スピーディなワクチン開発が進められました。
さらに、新型コロナウイルスは世界的な問題としてとらえられ、各国政府や国際機関の協力もあり、大きな資金投入やワクチン開発の援助が行われたことも理由のひとつです。
■日本での新型コロナウイルスワクチン接種について
日本での新型コロナウイルスのワクチンについては、2021年2月14日にファイザー社のワクチンが厚生労働省の承認を受けました。
参照:ファイザー
【https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2021/2021_02_14.html】
医療従事者の方、高齢者の方を優先的に摂取し、その後一般の方にも徐々に接種が進められていく予定です。
ちなみに、接種回数は2回で、1回目の接種から3週間後に2回目を接種することになっています。
16歳以上の方が対象のため、今はまだ赤ちゃんや子どもは受けられません。
参照:厚生労働省
【https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html】
■まとめ
ワクチンを保管する冷凍庫のトラブルについても報じられましたが、接種は順調に進んでいることから、暗雲が立ち込めていたコロナ情勢にも光が差し込みました。
上述しましたが、ワクチンは自分を守るためのものでもあり、周りの大切な人に病気を移さないためのものでもあります。
ワクチン接種は全額公費のため、費用がかかることはありません。
コロナウイルスが地球上から消えることがないとしても、ワクチン接種は多くの方に安心した生活をもたらすでしょう。
既に日本国内でもまずは優先的に医療従事者を対象として新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっております。
また、4月以降から一般の方々への接種も開始になる予定となっており、各自治体でもその準備が急ピッチで進められているようです。
今後の接種スケジュールは自治体毎によって異なりますので、お住まいの自治体の情報をチェックし、感染拡大防止に努めましょう。
弊社も各方面より接種会場の設営・運営に関する相談を頂き、多くのイベント運営で培ったノウハウを御提案させて頂いております。

